ムラサキオカヤドカリ海外流出?

日本にしか生息していないはずの品種が
台湾で高値取引されています

この件について何かご存知の方は
下記の掲示板かメールまで情報をお寄せ下さい

ムラサキオカヤドカリ輸出問題を考える掲示板  /  届けてメール

皆様から寄せられた情報


 沖縄県 教育委員会 文化課 からの回答  2006/8/15
そお風さんのご協力により、オカヤドカリの輸出等に対する行政からの回答を掲載しました
台湾の Web Shop サイト 陸宿借線上購物  2006/8/19
香港のTonyさんから教えていただいた台湾のオンラインオカヤドカリショップです
「日本天然記念物 紫陸宿借」 と明記して売られており、実際の販売状況の一端が解ります。

8月31日この店の商品一覧からムラサキオカヤドカリが無くなりました。
単なる品切れなのか、何らかの理由で商品の入荷が不可能となったのかは不明です。
 
追記 (2006年11月12日)
上記の店舗では、商品一覧からムラサキオカヤドカリを削除していますが、
当サイトの掲示板へ、「店ではまだ売られている」 「客への景品(抽選
当たる)にもなっている」
との情報をいただきました。

?謎? だらけのムラサキオカヤドカリ海外流出

ムラサキオカヤドカリは体色の美しさ、顔(表情)の愛らしさから、海外の愛好家の間では垂涎の的となっています。

これまで、ムラサキオカヤドカリは日本にしかいない種だとされてきました。世界的にみれば非常に希少な種類のオカヤドカリです。

・・・・ところが
先日、本サイトの ヤド声掲示板 に我が国の固有種とされているムラサキオカヤドカリが台湾で人気となっており、飼育者のブログもあるとの情報が寄せられました。
沖縄と台湾は近いので 「台湾には1匹も生息していない」 とまでは言い切れないかも知れません。(海で育った幼生(ゾエア)が台湾に漂着して成長する可能性も皆無とは言えないでしょう)
私個人は、生息環境の違いから、そういったことは稀なケースであって商売になるほどの数が台湾に生息しているとは思えませんが、新たな生息域が発見されたのであれば大きなニュースですね。

現在解っているのは、台湾で雑誌などで宣伝して大々的にムラサキオカヤドカリが売られていること
私は2006年3月2日付けの特集記事を組んでいる台湾の週刊誌を見せてもらいました。
販売風景(夜店の屋台のような写真)やペイント貝殻の写真があり、様々な種類のオカヤドカリの写真と説明がされていました。
ムラサキオカヤドカリは、1匹1000元〜3000元(日本円で約3500円〜10700円)と書かれていました。(狂気の沙汰としか思えない高値ですね。)
台湾でこのような雑誌やムラサキオカヤドカリ飼育者のブログが存在することなどから、日本と同じような (もしくはそれ以上の) ブームが起こってるということの他は何も解っていません。

私が見た雑誌では、『紫陸寄居蟹、日本獨有』 と書かれていましたので、台湾で売られているのは日本から流出したとの前提で、話を進めます。(
実は、〜〜〜 台湾のどこかにムラサキオカヤドカリがウジャウジャ居るけど、日本産にしといたほうが高く売れるから〜〜〜 などという真実が隠されているかも?? ・・・・有り得ないとは思いますが・・・)

謎 1
天然記念物の海外流出は法的に問題がないのか?
オカヤドカリが天然記念物でありながら、一部の許可を得た業者が捕獲販売されているのは飼育家の間では常識ですが、海外流出となるとどうなのでしょう?
これは、文化庁・沖縄県教育委員会の関係者の方に答えていただきたいのですが、なかなか回答が得られません。
海外流出を防止する法律が無ければ、一度正規の販売ルートに乗れば、海外へ販売することも可能と考えますが、関係者の方に是非教えていただけたらと思います。


謎 2 誰が、どういう方法で、入手販売しているのか?
販売元を問い合せようにも、国内の正規業者の方も 「ムラサキオカヤドカリが海外で売られている事実を知らなかった」 と聞きおよびました。(又聞きですので断定は出来ませんが、沖縄の業者の方が 知らなくても不思議はありません。)


例えば、
〜〜台湾の方もしくは台湾に販売ルートを持つ日本人が、正規ルートの販売店からオカヤドカリ (釣り餌としてKg単位で安く売られているものなど) を購入して販売している
〜〜
 
というのであれば合法です。台湾で輸入禁止品種でなければ法的には問題はないでしょう。

謎 3 どの程度の量が流出しているのか?
 
 台湾以外の国ではムラサキオカヤドカリは売られていないのか?
  
既に流通している台湾ではどのくらいの量が販売されているのか?
台湾以外の国でも ムラサキオカヤドカリ (学名:Coenobita purpureus 中国語:紫陸寄居蟹) が流通しているという情報をお持ちの方は上の掲示板かメールへお知らせ下さい。
台湾に旅行に行かれる方がありましたら、繁華街の夜店やペットコーナーがある量販店などでムラサキオカヤドカリが売られていないか見て来てもらえると助かります。(ムラサキオカヤドカリの見分け方は後述しています)

   謎2の例のような合法的な流通の仕方で流出量も少なければ (モラルや感情論は別として)あまり大きな問題ではない
    かもしれません。
   
    しかし、どこかで大規模な流通ルートがあるとすれば
乱獲・環境破壊に繋がる大問題となります。


ムラサキオカヤドカリの見分け方 (学名:Coenobita purpureus 中国語:紫陸寄居蟹)

以下は学術的にオカヤドカリの特徴を示したものではありません。
あくまでムラサキオカヤドカリを見分けるために、私の乏しい知識の中から示すものです。
記述に間違いがありましたらご容赦下さい。





冒頭のブルーとこのピンクが我が家の住人
●体色 (豊富な色がある)

 青色系:
  紺色から淡いブルーまでムラサキオカヤドカリに一番多い色
   薄いブルーだと関節部分がオレンジのものもいる

 ピンク系:
  珍しいと宣伝している店もあるが、わりと多い
 写真のように、大きい鋏と第3脚の色だけが濃い場合もある

 紫色系:
  名前がムラサキのわりに紫色と言える個体は意外に少ない

 他にも
オレンジグレーなどの色もあるので、色だけではなかなか判断できない
   

●目・眼柄

目の色は黒、形は正面から見ると縦長の楕円で、内側がやや直線的(アルファベットの "D" に近い)

眼柄(目を支え動かす棒の部分)は白、形は写真のとおり根元が細く湾曲して先が太くなっている

眼柄の上の部分(目を引っ込めた時に外から見えるところ)が体色と同じ色のものもいる(青色系に多い)


ナキオカヤドカリは目の色・形ともそっくりだが、眼柄の下の部分に黒いシミがある。

体色で区別がつかないときは、眼柄の下をチェックして判断する。



ムラサキオカヤドカリの愛らしい表情はこの黒い目と白い眼柄があるからこそで、豊かな表情の源となっている。

ムラサキオカヤドカリ


眼(複眼)は黒


眼柄は白く太いので、ひょうきんな表情に見える
 

ナキオカヤドカリ

         矢印の部分に黒っぽい筋状のシミがある
 オカヤドカリ、オオナキオカヤドカリ、コムラサキオカヤドカリ の目(複眼)と眼柄の状態

 
眼柄が黒っぽく形も真直ぐな棒状なので無表情に見える
●色々なオカヤドカリ




      
ナキオカヤドカリ

斑入り白  

   オレンジ
他にも褐色などの体色がある
顔つきはムラサキオカヤドカリに酷似しており、体色も重なる部分があるが、青色系の色は無い

【戴き物の写真から】

オオナキオカヤドカリ

    目が棒状 体色は紫系か褐色
サキシマオカヤドカリ

全身が真っ赤 眼柄も赤

【写真はありませんが】

 オカヤドカリ:褐色が多く、目は大ナキオカヤドカリに似ている

 コムラサキオカヤドカリ: 濃い紫色との説があるが、写真をみると茶褐色のものもいるらしい



 
そのほか海外のオカヤドカリについては知識が欠落しているためお伝えできません。
  詳しく知りたい方は、検索して調べて下さい。

 どちらにしても、多くは美しい青色系で、目の可愛らしいのがムラサキオカヤドカリです。



《 皆様から寄せられた情報 》
 1 沖縄県 教育委員会 文化課 からの回答  2006/8/15


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