その壱 人工海岸で飼育してみる
おかやどかりの臨海学校 |
あまり美しくありませんが、小さめの衣装ケース(大きな水槽がないので)に人工海岸を作ってみました。
写真の 左上: 潜れる深さの海水 右上: パウダー状の海砂
左下: 浅瀬 右下: 粗めの海砂
海水と砂は海岸で採取しました。(砂は、海水で少し湿ったものをそのまま使用しています)
大きなタッパ−2個に砂を入れて、下から海水が滲み込まないようにしています。
海水の水質浄化装置やエアポンプなどはないので、海水を毎日交換しますがストックがなくなったら終了する「短期の臨海学校」です。 |
≪おかやど達の様子≫ 〜初日〜
午後2時ころ、彼らを人工海岸へ入れました。
ものすごい勢いで砂の上を動き回っています。
潮の香りに興奮(狂喜)しているのでしょうか?
それとも、環境が突然変ったのでパニックになったのでしょうか?
ぐるぐる徘徊した後、次々に海水に入って行きました。最初は足先を浸して確かめていましたが(お風呂の湯加減をみているみたい)トンドン深い所へ入って行きます。
足を滑らせて海水に落ちても平気で海中散歩を楽しんでいます。慌てて陸へ上がる様子はありません。(単に素早く動けないだけかも・・・)
ムラサキ1号(マセンダ)は、浅瀬と深いところを行ったりきたりして満足すると、大きな貝殻(ニシ貝)や流木に登る。
ムラサキ2号(シアン)は、海水に浸かっては流木を登り、また海水へ・・・。何度も繰り返している。
ナキオカ1号(ともえ)は、浅瀬まで行って陸へ戻り、流木やニシ貝に登る。(この子だけは自分から潜水しない。でも時々深みに落っこちる。)
ナキオカ2号(みかん)は、ずーっと潜水して時々貝殻や流木のてっぺんで休憩する。長いときは1時間くらい潜りっぱなし、その後もすぐに陸には上がらず半身浴状態でじっとしている。(ひょっとして海ヤド?? と疑いたくなる)
おかやどかり達が砂に潜れるよう、海水で適度に湿ったパウダー砂を入れたのに、なぜか誰も砂に潜りません。
砂地にいる時間より、流木やニシ貝の上にいる時間が長いのです。
満ち潮になって、砂浜に波が押し寄せて来るのを心配しているのでしょうか?
流木のてっぺんが一等地らしく、熾烈な場所取り合戦を繰り広げています。
午後6時ころ、疲れたらしく全員流木やニシ貝の上で眠り始めました。
・・・と思ったら、まだ潜水している子がいました。新入りのみかんです。(大丈夫でしょうか?)
午後11時ころ、再び起き出して行動開始
海水に浸かる→砂地を歩き回る→登る→場所取り合戦・・・を繰り返す
そのうち、ナキオカのともえだけが砂地(ニシ貝の下)で眠り始めましたが、ムラサキ2匹は高いところに落ち着きました。
相変わらず、みかんは陸に上がってもすぐ水中に戻ります。(なぜこうも海水好きなのでしょう)
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すーい すい 砂地より高いところへ・・・ 深く静かに潜水中
(ケースが半透明なので見えにくい)
場所取り合戦!!
小さいくせに、とっても強気のみかん (しがみついたら離しません)
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≪おかやど達の様子≫ 〜2日目〜
午前6時、みかんはまだ海水に浸かっていましたが、しばらくすると流木に登って凹んだ部分に収まって眠り始めました。
そのまま夜にまっても、動こうとしません。他のおかやど達が、踏みつけて通っても、押し出そうとしても、しがみついた場所から動きません。
昨日は、砂地で休もうとしなかったムラサキ2匹も、時々ニシ貝の下で休んでいます。
でも、相変わらず砂の中には潜りません。
みんな昨日の興奮状態は収まって、今日はずいぶん静かです。
・・・と思っていたら、午前11時ごろから、その辺を歩き回ったり、餌を食べたり、真水を飲みに行ったりし始めました。
(昨日は、餌に手を付けず砂まみれにしましたが、今日は食べています)
場所取り合戦も復活!! みかんは、びくりともせずに流木にしがみついて動きません。 すぐそばに海水があって潮の香りが強いので、「波が来る」という恐怖感があるのかもしれません。
潮の干満がわかる体内時計でも内臓しているのでしょうか?
海水に浸かったり砂浜を歩く時と、なんとか高いところに登ろうとする時が周期的にあるように思います。
(みかんの極端な行動だけは謎です。)
海水のスペースにも行き来していますが、落っこちない限り潜水はしません。足を浸すだけになりました。
もう海水に飽きたのでしょうか?
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目が覚めたので 砂地を歩く 浅瀬で海水浴
とりあえず朝ご飯 (超アップ) ちゃぷ ちゃぷ
みかんは流木の凹みから動かない
上に乗っかられても 踏んづけられて通過されても
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≪おかやど達の様子≫ 〜3日目〜
午前7時、みんな団子になって流木にしがみついて動きません。
(シアンだけは流木のそばの砂地にいますが・・・)
やはり、潮が満ちて波にさらわれるのが怖いのでしょうか?
誰も海砂に潜らなかったのも、
塩水を含んだ砂 = 干潟になった砂地 = 満潮になると海底になる
ということで、本能的に避けたのかもしれません。
ここで、臨海学校は終了。
流木にしがみついているのは、かなりのストレスになっているかもしれないので、安全なお家に返してあげました。
お疲れさま
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3日目の早朝の様子
みかんは、丸一日この状態で過ごした。
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【 総 括 】
おかやどかりは、海水が好き
個体差はあるかも知れないが、長時間水中で過ごしても平気らしい
でも、海水を含んだ砂には潜らない
海水に浸かってしばらくすると高いところ(波の来ない安全なところ)へ行こうとする
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でも、本当のことはおかやどかり達に聞かないとわかりません。
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