オカヤドカリ 棲息地レポート

このページは、オカヤドカリの棲息地へお住まいの方から寄せられた情報を掲載しています。

オカヤドカリのうち、サキシマオカヤドカリ・オオナキオカヤドカリ・コムラサキオカヤドカリはレッドデータブックの絶滅危惧(危急種と希少種に分類されている)に載っていますが、一般に流通しているナキオカヤドカリやムラサキオカヤドカリは絶滅の心配は無いのでしょうか。
開発による環境破壊に加えて、
乱獲が生息数の減少に拍車を掛けているのだとしたら、我々も安易に消耗するようなことは避けなければなりません。
将来、他の天然記念物と同じように捕獲・飼育の全面禁止となる可能性も考えられます。
『買う者がいるから悪いんだ』 と突き放しても、『私は野生の生き物を買うのはやめよう』と個人的に思っても、全体の流れは変わりません。
私たちが、『オカヤドカリが飼えなくなる』 のは自業自得ですが、そのときにはオカヤドカリは絶滅の危機にあるのです。
そうならないように、
オカヤドカリの声を届けてくださいでは、離れた場所からでも出来ることがないか考えていこうと思います。
そのためには
棲息地で何が起こっているのか知るのはとても大切なことです。

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1. 沖縄本島 Kさん       2006年11月5日

2. 鹿児島県喜界島 Yさん    2007年11月8日 New


1. 沖縄本島 Kさん より
2006年11月5日付 メールより
私は、沖縄本島の中部に住む者で、近くの海岸でオカヤドカリを観察できる環境です。
趣味の一環でオカヤドカリの写真を撮っていますが、ここ数年の間にオカヤドカリが激減している様に思います。

オカヤドカリなどが激減しているのには、幾つかの原因があると思います。
一つは、急速な開発による赤土の流失による海岸線の汚染です。
赤土による汚染は最も深刻だと思います。
沖縄のニュースでも時折赤土流失が取り上げられますが、何時も答えは同じ「シートなどをかけて流失を防いでいるとか、大幅に流失が減ったとか・・・」
実際には、何も対策をしていない現場が殆どでしょう。
雨が降る度に海岸線は真っ赤に染まります。
5〜6年前は、真っ赤に染まっても1〜2日位で回復していたのが、最近は一週間近くも濁りが取れないことも多いです。
素人の私達が見ても明らかに悪くなっているのに、何を持って良くなっていると言うのか理解できません。
この様な環境の変化が、浜辺の生物の生態系に与える影響は計り知れないと思います。

次に、道路が整備されたこともあると思います。
家の近所でも、今まで地元の人しか来ないような浜辺が、農道が舗装された為に多くの人が車横付けで訪れるようになり、浜もゴミの山です。
 
また、恐らく釣り人による密漁と思われるケースもあります。
沖縄は、ここ数年釣りブームが続いており、オカヤドカリは最高のエサだと言う考えが根強いようです。
最近も、近くの浜でアダン林が切り倒され荒らされた跡と、オカヤドカリを捕る為のトラップがありました。 
 
この様に荒らされた場所はよく見ます。
アダン林が荒らされたりトラップを見つけたのは先月(10)中旬です。10月上旬に来た時は、多くの大型を確認していました (種類は良く分かりませんが、ムラサキオカヤドカリが多かったと思います)。

この場所には、拳大もある大型のオカヤドカリが多く生息していたのですが、一匹も発見することが出来ませんでした。
今回のトラップを見つけた近くでも、大型オカヤドカリの千切られたハサミや足が幾つも落ちていて、この辺りの大型オカヤドカリは一網打尽になったと思われます。
トラップを見つけた後から仕事帰りに毎日寄って探してみましたが、今日現在までに見つけたのは中型のオカヤドカリが4〜5匹だけです。
大型サザエ貝に入る様な大型は発見できず…。
(1〜2pクラスの小型オカヤドカリはある程度見つける事ができました)

海岸線一帯では密漁が多いのも確かで、これまでも何回も見たことがあります。
密猟者は、悪びれた様子もなく当たり前のように獲っていきます (こちらが見ていると「文句でも有るのか」って感じで睨み返してくる始末…)。



オカヤドカリ達が、本当の絶滅の危機になってから保護に乗り出しても遅いと思うのだが...。
県は、何処まで実態を把握しているのか?疑問とやり場のない怒りを感じます。

言いたい事は沢山ありますが…。

私達の子供が大人になった頃、オカヤドカリ達を写真の中でしか見ることが出来ない...、なんて事にならなよう祈っています。



2.鹿児島県喜界島 Yさん より
2007年11月8日付 メールより
鹿児島県奄美大島の隣、喜界島に住んでいます。
  この島では、いまだに数多くのオカヤドカリが生息してい  ますが、近年のオカヤドカリブームにより、観光客による  犯罪意識のない密漁。  また、別の島からわざわざ密漁にくる人もいます。
  ネット上には数多くの販売業者がいますが、果たして本当  に正規採取許可を受けている業者からの仕入れなのか?  疑問です。
  喜界島でも、沖縄や他の島と同じように釣りエサとして、  オカヤドカリを使っていましたが、近年はあまり使ってな  いように思います。
  ただ、数年前までは拳ほどの大きなヤドカリも珍しくなか  ったのでが、近年のブーム以降はまったくといって良いほ  ど見かけません。
  出来るのならば、ペットとしての流通を規制するとか、正  規業者が、どの販売業者にどの種類を何匹卸しているのか  公表を義務づけて欲しい。







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